湘南フォトコンテスト 入賞作品発表

審査委員長 市川紀元

このたびは湘南フォトコンテストに多数のご応募をいただきありがとうございました。近年各所で写真コンテストが開催される中、昨年と同等の約200件の応募をいただきました。この湘南フォトコンテストに作品をお送りいただいた皆様にはこの場をお借りして感謝したいと思います。

そうした作品の中から栄えあるグランプリに選ばれたのは佐久間芳之様の「夏のしつらえ」となりました。片瀬西浜の監視タワーに打ち付ける波をスローシャッターで写し迫力ある作品となっています。また遠く西の空の光芒も美しくどこか夏の終わりを思わせる哀愁漂う雰囲気が見事です。この場所は私自身もときどき撮影に行きますが夏の間は監視タワーと海の家が立ち並びある種夏の湘南を象徴するような場所となっています。惜しくもグランプリを逃し準グランプリに選ばれた作品は片瀬東浜でのライフガードのトレーニング風景を写した稲谷友良様の「夏だ!! LET'S GO!」、桜咲く春の七里ガ浜のプロムナードを駆ける子供たちを捉えた小林麻由子様の「春陽」、台風からのうねりが届き始めた夏の鵠沼海岸の様子をモノクロで切り取った小林好孝様の「嵐の前のサーファーロード」とこちらも力作揃いとなりました。個人的には太陽の位置、影の長さから夏の夕方と思われる小林好孝様の作品はぜひカラーで見たかったと思いました。

江ノフェス賞に関しては各審査員がそれぞれ魅力あるものと判断した作品を選ばせていただきました。また昨年から新設されたネクストトライ賞は何がしかを修正すればさらに良くなるような作品を選ばせていただきました。

作品全体を見ますとこのコンテストはプリントでの応募ということもありかなり厳選して応募されていると感じました。また審査終了後に作品裏面の応募表を拝見していて気付いたのですが年齢的にみると40代以降の方の応募が多く特に20代の方の応募が少ないようです。写真の楽しみ方にも世代間で違いがあると思いますが来年はぜひ若い方たちに応募していただきたいと思います。そのためにはコンテスト開催の告知方法についても改めて検討が必要であることを痛感しました。来年は幅広い世代からの力作と出会えることを熱望いたします。

審査委員長 市川紀元